2007年10月のお勧め禅語
無思量(むしりょう)
道元禅師は「辨道話」の中で「仏道は、自他の見を忘じて行ずるなり」と唱えています。
矛盾や理不尽を感じる事柄であってもすんなりと受け入れられる人としての在り方、煩悩から生じる自分なりの見解を捨て仏様に全てをお任せした「無念、無想」の状態をいいます。
昔、薬山弘道大師という人が坐禅をしていました。
ある僧が、
「兀兀地(ごつごつち)何をか思量す」(坐って何を思量しているか)
師曰く
「箇(こ)の不思量底を思量す」 (思量しないということを思量す)
僧曰く
「不思量底、如何(いかん)が思量す」(思量しないということを思量すとは何を思量するのか)
師曰く
「非思量」
いろいろな状況の判断は、我の妄想や執着を投げ捨て、全て仏様に帰依する。
言い換えれば、自分勝手な憧れや執着から起こる煩悩は忘れ、苦難なことでも、頭で混乱をきたすことなく、さらっと腹に入れ込める境涯ということでしょうか。
毎日周囲で起こる様々な事項、雑音に振り回され、悩まされ、不安な思いを拭えない時、ああでもないこうでもないと頭が疲れ切る前に、坐禅のごとく一度心をリセットしてみてください。
心を「無」の状態にしてみましょう。
やっかいな大脳を動かすことを意識的に止めてみてください。
身支度を整え、背筋を伸ばして姿勢を正し、少しずつ息を長く吐いて呼吸を整えてみてください。
自然と、心も整理されていくことと思います。
スーッと腹まで落としてしまえばよいのです。
「非思量」を日々の暮らしのなかに取り入れて、いつも心穏やかに過ごしていければ心身ともに健康でいられるかもしれませんね。そして運気を呼び込めるかもしれません。
(*参考文献:ホットする禅語70web 曹洞宗 長泉禅寺「辨道話」)
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