2007年7月のお勧め禅語
四苦八苦(しくはっく)
「四苦八苦」という言葉は日常会話でも大変苦労をした時にしばしば使われることがあります。
非常な苦しみ、あらゆる苦しみという意味を持ちます。
本来、仏教語である「四苦八苦」は「生老病死」の基本の「四苦」に「愛別離苦/あいべつりく」「怨憎会苦/おんぞうえく」「求不得苦/ぐふとくく」「五蘊盛苦/ごうんじょうく」の「四苦」を加えて「八苦」とした言葉です。
お釈迦様が修行を始めたのも、「苦」というものが原点にあると言われています。生まれること、老いること、病むこと、死ぬこと。全て思い通りにはならない「生老病死」は誰もそこから逃れられないのです。
「生」は生きる苦しみではなく、「生まれる苦」。
どんな姿でどんな環境に生まれてくらかは選べません。「老」は誰にも避けられず、「病」に誰もが苦しみ、「死」は誰にでも訪れます。
また生きている間には誰もが、、、、、
「愛別離苦/あいべつりく」:どんなに愛する人でも別れは必ずやってくる。
「怨憎会苦/おんぞうえく」:恨みや憎しみを抱いている相手にいやでも会わなければならない。
「求不得苦/ぐふとくく」:求める物、地位は思い通りには手には入らない。
「五蘊盛苦/ごうんじょうく」:心と体は煩悩の元となる五蘊(色・受・想・行・識)から構成されておりその執着により思い通りにはならない。
色/ 肉体・物質、常に変化し老いて滅びる。受/五感、感じ方は常に変化し快楽へかられ続ける。
想/ 知識・概念、自分は○○だと自分を位置付けそれにとらわれる。
行/ 行動を生む意志、常に何かをしたいと思いそれにとらわれる。
識/ 認識する心の働き、心は常に変化し自分は見出せない。
以上の苦しみを持ち合わせます。 これらを合わせて「四苦八苦」と言います。
生きている限り、自分の思い通りにならない苦しみの連続。
この世は四苦八苦と言えます。
「苦」に負けそうな弱い自分を感じたら、その「苦」を受け止める強さを持ち、それを生み出している原因を探ることが大切です。
これが「苦」を乗り越える唯一の道であると仏教は教えています。
(*参考文献:「知識ゼロからの仏教入門」長田幸康 著 幻冬舎刊)
まさに生きていることはそれ自体が修行です。この四苦八苦を冷静に前向きに捕らえて乗り越えた時、自分のステージが上昇した実感を喜びとして、先に続く道を再び進んで行くのが人の使命と言えるかもしれません。
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